ロナウジーニョに似てるとか言うな
映画における企画、制作、上映までのすべての過程を自らの手で気持ちを込めてお届けする映画製作集団、「ちりめんプロダクション」の総監督である近藤の日々を綴っている。
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DATE: 2011/05/31(火)   CATEGORY: 未分類
『超絶かまってちゃん』
はっきりと告白しておきます。あと2週間を切ってしまった来年早々に撮影予定の映画シナリオ初稿提出締め切りと、某アイドルグループさん用のいくつかの映像台本に追われているため、と同時にさらに正直に告白しておくと、すっかり書くネタに困ってしまったので、今回は以前に連載させていただいていた『東京プロトコロ』さんに送ってあったコラムがどうやら陽の目を浴びることなくお蔵入りしてしまったので、そのわりかし気に入っていた原稿を勝手に転載してお茶を濁しますので、『東京プロトコロ』関係者のみなさま、読者のみなさま、どうか広い心でお許し下さいませ。次はちゃんと書きます。


「パジャマパーティー」、こんないかにも浮ついた、そんな語のつらなりなど人生で一度も発したことなどない、ごく平均的な日本人として日常を送ってきた身としては少々気が重くもないが、その「パジャマパーティー」というのが今回のコラムのテーマとあれば話は別だ、涼しい顔してサラリと原稿を仕立ててお見せしよう、こちとら文章を書くことについてもプロなのだ。
しかし、一体「プロ」とは何であろうか?さらには「パジャマパーティー」という何とも楽しそうなイベントすら経験したことがない、そんな平凡で非個性的な男が文章を書く「プロ」に成りうるのだろうか?
そそくさと駅前TUTAYAさんで『パジャマ・パーティー・マサカー/血の春休み』と同監督の前作『ROT/ロット 惨劇の同窓会』を借りてきた。スプラッタームービーというやつだ。ちっとも面白くなかった。全然怖くもないのだから、ホラー映画の棚に置かれていたこの二本の映画を製作し、自ら脚本、監督を務めたマイケル・ホフマン・Jrくん(まだ20代、それにしてもこんな嘘みたいな平均的アメリカ人の名前って他にあるだろうか)、映画監督としてそれでも彼は「プロ」と呼べるのだろうか。こういう事態に直面すると、現在いかに平均的な、言い換えるなら「普通」の映画を撮ることが、とてつもなく難しいことなのだと再認識させられてしまう。それをやってのけるのが「プロ」だと言われたなら、果たして世界に何人の「プロ」の映画監督がいるというのか。
話が逸れた、肝心なのは「パジャマパーティー」である。ところが、当初の目的だった「パジャマパーティー」とやらは劇中でもついぞ行われることなく、代わりにちょっとしたモデルかなんかだろう女の子のキャストが下着姿や上半身裸で集まってクスリや酒に興じるといった、ティーンネイジャーが殺人鬼に追い回されるこの種の映画としては定番の展開が待っているだけだった。少し考えれば判る、この『パジャマ・パーティー・マサカー』というタイトルは、『惨劇の同窓会』同様、おそらくDVDの販売元が勝手につけた邦題なのであり、なんせオリジナルのタイトルは『Spring Break Massacre』という至ってシンプルなフツーのタイトルなのだから。そして言うまでもなく、これらの邦題をつけたのも「プロ」の人たちである。『恐怖のお見合いパーティー』や『強姦殺人魔の里帰り』が存在していたとしてもなんら不思議ではない。いや、もうとっくに存在しているかもしれない。
はてさて、一体「プロ」とは何であろうか?そして「パジャマパーティー」とは何か?謎はますます深まるばかりで夜も眠れない。(了)


またどっかでこういうお題を与えられるコラムを書きたいものです。
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DATE: 2011/04/22(金)   CATEGORY: 未分類
『青く光るサイリウム』
すぐに書くべきだったが書くことが出来なかった。だからといってこのタイミングでなら書けるのかといったらもちろん否だ。何をおいてでも書いておくべき『スィートポテトサンデー』大阪ロードショーの総括さえまるで形に出来ていないのだ。しかし、覚束ない言葉の連なりとなるだろうことを自覚しながらも、あの「4・10」のことをとりあえずはひっそりと残しておこうと思う。

その日は朝から晴れていた。雲の多い晴れた日だった。こんな状況でなかったら例年通り、多くの人が足取り軽く花見に出掛けていっただろう、しかし桜は目を逸らされたまま風に舞い、散っている。暗い気分を背負い込んだまま、今日だけは一瞬たりとも彼女から目を背けまい、そう決意して駅へと急ぐ。こんなにものっけから叙情的になってしまっている自分に、無駄な抵抗などやめて感傷にどっぷり浸ろう、昨夜から何度もそう言い聞かせて臨んだ、そんな一日が始まった。
5日前に急遽、歴史的な一日になるはずの「4・10」のライブを一部、二部ともに見せてもらえる旨のメールが届いた。「1・16」に彼女自身から突然口にされた脱退の発表から、その来たる日に向けてカウントダウンは刻一刻と迫っていた。発表4日前の「1・10」に中野ZEROホールにて、クールビューティーの呼び名に相応しい彼女のいつもと変わらぬ凛々しいパフォーマンスを目撃したばかりだったので、すぐには事態が飲み込めなかった。それから多くの人がこのことについて発言していたが、その誰もが事実を認めないかのような態度でいるように見えた。彼女の「アイドルに向いてないんじゃないか? あかり必要あるのかな? こんなことを思うようになりました・・・」というブログの中での綴られた率直な気持ちを、誰もが必死で否定していた。でも、とうとう誤魔化しようのないほど正確に「4・10」は紛れもなく、やって来たのだった。
中野サンプラザは開場前から燃えていた。押しに押しまくってやっと開場した後も、その場にいる2000人以上のファン誰もがおそらく待っている感覚など微塵もなく、どんどん遅れてこの時間が少しでも長く続いてくれと願っているような、そんな空気で充満している。2階席の一列目という最高の席を用意してもらったことに恐縮しながら、でかい身体を折り曲げるように座りながら、赤、青、黄、緑、紫、桃、バラバラに散らばった色で埋め尽くされた1階席を見下ろす。本当にここから青い色が消えてしまうのだろうか。まだ信じられない。
明日で震災から一ヶ月という中で、ライブが始まった。節電仕様、照明もシンプルで、ステージ中央には「強いニッポン 未来へススメ」と書かれ、その周りをファンからの手書きのメッセージで埋め尽くされたボードが垂れ下がっている。ライブそのものは、第一部のサブタイトルでも示された「オールスターズ」に相応しく、オープニングの煽り映像からファンを楽しませることだけを追求した彼女達の本領を全開させる構成になっていた。全員がマスクを被ったまま登場し、一曲目の『ピンキージョーンズ』そのマスク姿でまるまる歌いきる。そんなアイドルグループが他のどこに存在するだろう。いや、今まで彼女たちはアイドルがおよそしないことを狙い打ってきたではないか。プロレスに特化してきた今までのやり方そのままに、神奈月氏の武藤登場や控え室中継でのしおりんの「歌う前から盛り上がらないこと考えるバカがいるかよ」発言や『デコまゆ炎の最終決戦』におけるタイマンバトルや、すべてがサービス精神の塊で出来ている。それをすべて成立させているのも、もちろん彼女たちのパフォーマンス能力の高さであり、過酷な場数を踏んできたことによる地道な積み重ねの結果である。代々木公園でのビラ配りと路上ライブから始まり、有明のK-1ハーフタイムショー、C.Cレモンホールのアイドルユニットサマーフェスティバル、AXでのかまってちゃんとの対バン、どんなにアウェーでも彼女たちはスタージに立ち続け、そのパフォーマンスをもってして勝ち続けてきたのだ。いつなんどき誰の挑戦でも受ける、その言葉を実践してきた彼女たちの小さく細く、それなのに力強い姿に胸が熱くなる。
楽しませるだけ楽しませた一部と違い、二部はファイナルを全面に押し出した終始泣かせる構成だった。このスタージに立つのが最後の彼女が多くのことを話し、メンバーそれぞれの言うを多くのことを聞いた。泣いてもいいから笑おう、その言葉そのままの態度で。他のメンバーも笑いながら泣き、それでも笑おうとしていた。だから大丈夫だ。どんなことがあっても全力少女の名の元に「ももいろクローバーZ」は「早見あかり」はツヨクツヨク走ることでこれからも未来へススムだろう。 
PASSを受付の係員に押し付け、そそくさと会場を後にする。帽子を目深に被り、マスクを下目蓋ギリギリまで引っ張り上げて中央線に飛び乗った。車内に付けられた小さなモニターが石原再選を伝えていた。
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DATE: 2011/03/19(土)   CATEGORY: 未分類
『言葉にならない言葉を発する、ためには』
いろんなご意見を頂戴し、関係各所、関係各位、わがスタッフ、友人知人、多くの想いをやりとりして、それでもやろうと最後の最後はすべて自分の意志と責任で決断した、『スィートポテトサンデー』大阪ロードショーを無事幕を開けることができました。多くの励ましと応援いただいたこと、ここに厚く御礼申し上げます。僕は僕たちにできることを支えてくださってる方々とともに真摯に誠実に成し遂げようと思っています。

劇場にお越しいただく予定だった関東方面のお客様から当然キャンセルの連絡が相次ぎ、大阪入りする予定だったスタッフも何名かはそれを断念せざるをえなくなった。もちろん、その事情にも心情にも全面的に同情するし、今は動くべきではないと理解している。そんな中遠方から、予定通り大阪入りしてくれるスタッフ、作家さん、などなど心強い味方もいてくれて、本当に感謝する他ない。

21日には、佐賀で製作を続ける同志・灰谷煙平監督が来場されます。14時の『ポニーボーイ、バニーガール』の回上映後、僭越ながらわたくし近藤典行が灰谷監督のトークショーのご相手をさせていただきます。さらに無理を言って灰谷煙平監督の最新作『ぺっちゃん』(24分)を参考上映させていただき、トークショーという流れになる予定です。これも快く引き受けてくださった灰谷監督に感謝です。ぜひぜひ、二人の監督の言葉が、はっきりとした形になる寸前の漂いを感じていただけたら、と思います。

23日には、ロードショー期間中、『スィートポテトサンデー』唯一の休映日でこの日には、劇場で月イチで開催されている『屋根裏のたぬき会 / ポエトリーナイト』というイベントにゲスト出演させていただきます。詩も、朗読も、もちろん生まれて初めての体験ですが、ここでも言葉としては拙いであろう、その貧弱な言葉で何ができるか、そんなとこを自分なりに精一杯挑もうと思っています。

24日は、『スィートポテトサンデー』主演の一人である、浪曲師玉川太福氏が大阪入り決定です。劇場のほど近く『カフェ・天人』さんで浪曲を披露してくださいます。その他、中崎町界隈の至るところで、伝統芸能の歴史で研鑽された言葉を、現代に生きる太福くんの声で、どこまでも大きく飛ばしていただけると思いますので、なかなか触れることのない浪曲という素晴らしい文化をぜひ!

もうスタートしているイベントとしましては、劇場に併設された『朱夏』さんというBARと系列店のベジタリアンカフェ『実人』さんで、『スィートポテトサンデー』の劇中にも一枚絵を提供してくれた近藤晃弘氏の漫画原画展が開催中です。その他にも各店舗で衣装を担当してくれたマエノミホさんのオブジェや映画で使われた小道具などが散らばっておりますので、中崎町を巡ってそれらを探していただたら楽しいかと思います。
22日はそれらの作品を一同に集めて『torico』ギャラリーさんで展示いたします。

今はただ、笑えるときは笑い、悲しむときは素直に胸を痛め、鈍感にならないように感じる心を大切にして、やれることをやりたいと思います。

そして、映画に来てくださった観客の一人でも多くの方と向き合ってお話する、そんな機会を多く作れればと。消え入ってしまうそうな、か弱い言葉でも、腹にめいっぱい、力を込めて。
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DATE: 2011/03/13(日)   CATEGORY: 未分類
『取り残された僕は』
「視聴者からの投稿」というテロップが付いた津波の映像は、高台から撮られた主観のショットによるものだ。僕らが見るそれらの映像は、生き残った人の視点でしかありえない。この主観ショットを、客観的に見るしか、選択肢はない。
イーストウッドの『ヒアアフター』は津波から逃げ惑う人々を前に回りこんで映す。これは「神の視点」ではなく、やはり「幽霊の視点」だ。「死者の視点」と言い換えてもよい。これを導入することで、イーストウッドは「生存者」と「死者」が同時に存在する世界を映画によって描いてきた。イーストウッドの映画の強靭さはそのことと無関係のはずがない。僕らが生きる世界は生き残った者たちだけの世界だ。その脆弱さ。それにしても、『ヒアアフター』のCGによって作られた津波はスピードがゆっくりすぎるんじゃないか、と思ったが、実際の津波の流れも恐ろしくゆっくりだった。為す術なく呆然としながら、ゆっくりと築き上げたものが飲み込まれていくのを見る被災者の方々の表情が脳裏から離れない。

一番大きな揺れを感じたときには、某マンションの10階にいた。ただただ何も出来ぬまま玄関のドアを開け、その状態で揺れが治まるのを待った。揺れが治まると途端に気分が悪くなり、だらりとその場に寝転がった。「人生で一番の地震だ」と呑気に口をついて出た。瞑った目蓋の裏側がチカチカする。
電車がすべて止まっており、知り合いの方を見つけて車に同乗させてもらう。30分で100メートルも進まない車中から、どこに向かっているのかも判らない大勢の歩く人たちが同じ方向に歩くのを見て、これがパニック映画なら車を強奪しようと群がる暴徒や一人泣き喚きながら道徳を主張する女が出てくる、そんな場面を撮るだろうな、などと不謹慎にも思い浮かべてしまったのは、もちろんそのときにはこの地震がどんなに甚大な被害を震源地近くに与えているのか、まったくもって知る由もなかったからだ。津波によってすべてが飲み込まれる映像を目にしてからは、根こそぎ言葉を失い、思考をも失いかけている。

それでも僕らが全身全霊をかけて作った『スィートポテトサンデー』はあと一週間後には大阪で上映される。

自宅に戻ると、棚からテレビが床に落ちていた。その反時代的な厚みを持ったブラウン管テレビにコードで繋がったビデオデッキもDVDデッキも床に落ちていた。いいかげん時代に合わせて、地デジのテレビを買うべきか。いいや、まだいらない。家族全員無事、親戚関係もとりあえず無事のようでひとまず安心した。

だから僕は僕らの映画を観ていただいた方と対話するために今週の木曜には大阪入りする。

まったく通じなかった携帯、翌朝になってみると名古屋や大阪から、友人たちがメールや留守電を送ってきてくれていたことを知った。留守電に残された不安そうな声を聞きながら、距離を隔てたその声の、機械を通した際に生じたものなのか、そもそもの声が持つものなのか、判別しづらい揺らいだ声音を直に感じ、家族以外に安否を気づかってくれる人の存在に、心から救われた。

『スィートポテトサンデー』ロードショー期間中に同時開催される展示用の作品が各々の作家さんからバラバラに届く。この作品のシナリオを一緒に書いてくださった、小説家の早川阿栗さんの展示用の作品を読みながら、この地震で大切な友達を失って生き残った子どもたちのことを思い浮かべた。阿栗さんが書いてくださったこのテキストの読後感は、多くの人を幸せにするはずだ、と断言できる。そして、長年僕の映画の衣装を担当してくれているミホさんからも「作品送ってもいいですか?今は身の回りの出来ることをやるしかないので」というメールが届く。

僕は僕らが作った映画を見てもらうしかない。
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DATE: 2011/02/28(月)   CATEGORY: 未分類
『イッツ ア グレート ムーヴィー』
You Tubeで大阪ロードショー用トレーラーを公開したところ、すぐさま「Hello, it looks like a great movie... 」なんて書き出しのコメントが付いて少々驚いている。ほんと世界のどっからでも見れるんだなぁと、いまさら。この驚きは、たった数枚のスチールが海外向けのWEBサイトに載っただけで『ポニーボーイ、バニーガール』のDVDを送ってほしい、とオランダとカナダの映画祭ディレクターからメールがきたのと同じ驚きだ。日本国内より海外の方が受けがいいのではないかと、とんでもない錯覚を起こしそうにもなる。そんなことより『スィートポテトサンデー』のロードショー準備である。先行上映イベントでのお客さんの不入りを考えたら怖ろしくて眠れなくなる。寝るけど。やはり制作、配給は自主でできても、宣伝はというとなにもノウハウがなく、ただ厚顔無恥なツラを下げて友人知人に電話、メール、訪問などで頼み込むしかなく、そもそも映画への興味なんかほとんど持っていないような一般の方々にどうやって劇場まで足を運んでいただくか、暗くなるばかりである。それでもやっぱり愚直に声を大きくしてできることするしかない。やりますよ、はい。ぜひ、どうか、お願いします、劇場でお会いしましょう。映画で責任取りますんで。美味しいお芋ごちそうしますんで。
『スィートポテトサンデー』とは複数のタイムカプセルを巡って進行するお話でもあるのだが、先行上映で配られた、「映画の感想をお書きください。ちなみにあなたがかつて埋めたものはなんですか。もしくは今、埋めたいものはなんですか。」のアンケートのそれぞれ書いてくださった返答が大変面白かった。みんな、誰しもがかつて何か埋めてきたのだし、今も埋めながら生きているのだ。この映画がそんな「埋めたもの」「埋めているもの」をもう一度やっぱり「掘り出して」みようと思わせたり、とりあえず今はまだ「埋めて」おこうと考えてもらうきっかけになったら素晴らしいなぁと思う。今回の大阪滞在で夜はほとんど一緒に付き合い、上映ではスタッフとして手伝ってくれた龍のアンケート(この男は3回も映画を見ることとなった)には、「映画という厄介を大阪にいつでも持って来い!しゃあなしに迎えてやるから。お前の厄介は嫌いじゃない。」と書いてあるのを帰りの新幹線で読み、スーパードライがだいぶすすんでしまった。ありがたかった。
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